第11号: 異なった概念の選択肢にしない
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メールマガジン『きくすけ道場』
〜社内アンケートのプロになれる〜
━━━━━━━━━━━━━━━第11号:2005年3月31日発行━
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も く じ
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1.アンケート作りのコツ 〜異なった概念の選択肢にしない〜
2.アンケート診断 〜IT関連業 総務担当 様〜
☆お便り募集
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こんにちは!
メールマガジン『きくすけ道場』担当の成相(なりあい)です。
すっかり春らしい陽気となりました。皆さんお花見は行かれますか?
桜も来週には見ごろになるようですね。私も開花情報のサイトを見な
がら、お花見の予定を立てているところです。
春が来るとともに、明日から新年度が始まります。年度末の忙しさが
すぎたばかりなのに、年度初めの業務が既に待ち構えている方も少な
くないのではないでしょうか。
それと同時に、年度末に集計したアンケート結果を元に、新しい施策
が開始される時期です。
気分も新たによりよいアンケートを作成していきたいですね。
それでは、本日もアンケート作成に役立つコツをお届けします。
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1. アンケート作りのコツ
− 異なった概念の選択肢にしない −
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ここに、このようなアンケート設問があります。
―‐設問例――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐
現在の×××の使用状況についてお聞きします。
該当する選択肢一つにチェックしてください。
1.毎日使用
2.一週間に2〜3回使用
3.持ち歩くのみ
4.使用しない
―‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐
例えばあなたが「持ち歩いてはいるが、使用はしていない」場合には
どの選択肢をチェックしますか?
この場合だと、選択肢「3.持ち歩くのみ」と「4.使用しない」が
それに当てはまると思います。
しかし、この設問例では「該当する選択肢“一つ”にチェックしてく
ださい」とありますので、二つをチェックすることができません。
なぜこのようなことになるのでしょうか?
それは、「該当する選択肢一つにチェックしてください」という、
“複数選択不可”と指定している設問であるにもかかわらず、その選
択肢の中に異なる概念のものが存在しているからです。
この設問例の選択肢でいえば「使用する」と「持ち歩く」の概念が異
なっているので、前述のように「持ち歩いてはいるが、使用はしてい
ない」という人には回答しにくい設問となります。
以上の点をふまえて、設問例を以下のように改善してみました。
―‐設問例――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐
現在の×××の使用状況についてお聞きします。
該当する選択肢一つにチェックしてください。
1.毎日使用
2.一週間に2〜3回使用
3.使用しない
―‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐
このように、複数選択不可の設問の場合、選択肢の概念を統一する
ことで、回答者を混乱させることなく答えてもらうことができます。
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★読者の方の声★
医療機器メーカー システム企画職 男性
『アンケート得本』を読んで、どこが回答者にとって
答えづらいポイントだったのかということに気づきました。
7つのヒントを参考にして、改めてアンケートをやってみよう
と思います。どうもありがとうございました。
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2. アンケート診断
− 今回は、[IT関連業 総務担当 様] の
診断依頼です −
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・
・
【診断依頼のお便り】
2005年4月に実施予定の組織編成及び人事異動、または
人材育成の参考資料にするために、部長職以外の社員に
対してアンケートを実施するものです。
大変重要かつデリケートな内容となりますので、ご助言
いただければ幸いです。
【診断アンケート】
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社員向けアンケート
-----------------------------------------------
Q1).会社に対して不平・不満を感じていることがあれば
以下の項目にチェックしてください。(複数回答可)
□資本、業務提携の件
□コミュニケーションに関して
□理念・ビジョンに関して
□事業戦略、意思決定などに関して
□目標・事業計画に関して
□人事制度に関して
□自分の処遇、給料に関して
□その他(具体的にご記入ください)
Q2).人事異動についてあなたのご希望を、下記の中から
一つだけチェックしてください。
○今のグループ、課または部から異動したい。
○グループ内の他の会社に転籍したい。
(例:××から△△等)
○異動は希望しない。
○その他(具体的にご記入ください)
[ ]
<Q2で異動を希望すると答えられた方へのご質問>
Q3).異動したい理由を下記の中から選んでチェックして
下さい。(複数回答可)
□上司と意見が合わない。
□上司が上司らしいことを何もしてくれない。
□面接もフィードバックも満足にやってくれない。
□質問しても、レスがない。
□メール以外で会ったことがない。
□その他(理由: )
・
・
_________________________
【診断結果】
Q1).について
使われている言葉に間違いはありません。
ただ、読んだ方の中には使われた言葉が「ストレートすぎ
る」と感じる方が出てくる可能性が高いといえます。
曖昧な表現を排除して、出来るだけ社員の生の声を引き出
そうという意図は分かりますが、もう少し柔らかい表現に
変更して、社員全員が気持ちよく回答できるように、配慮
されることをお勧めします。
改善例として、以下をご紹介します。
――‐改善例‐――‐――‐――‐――‐――‐―
質問:会社に対して改善してほしいポイントを
教えていただけませんか?(複数回答可)
□資本、業務提携の件
□コミュニケーションに関して
□理念・ビジョンに関して
□事業戦略、意思決定などに関して
□目標・事業計画に関して
□人事制度に関して
□自分の処遇、給料に関して
□その他(具体的にご記入ください)
[ ]
――‐――‐――‐――‐――‐――‐――‐――
このように、「不平・不満を感じていること」を「改善して
ほしいポイント」に変更したことで、柔らかい表現になり、
また回答者に回答しやすい内容になったと思います。
Q2).について
質問は意図が分かりやすく、選択肢も想定されるポイントを
挙げており、適切な設問だと思います。
Q3).について
選択肢の「上司らしいことは何も・・・・」「満足にやって
くれない」「レスがない」等、かなり砕けた表現を多用され
ているのが気になりますが、聞いている内容がデリケートな
ので、このような表現の方が回答者に受け入れやすいのかも
しれません。
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┃ ■アンケート診断について■ ┃
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あなたのアンケートは、回答者が回答しやすいものですか?
思うように回収結果が集まっていますか?
上記コーナーでは、株式会社ネットマンが開催する【実践アンケート
講座】の受講特典としてお届けする、「アンケート診断」の結果を
情報漏洩にならないように改訂し、許可を頂いた上で、トピックスに
して記事にしております。
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本メールの全文または一部の記事を許可なく複製、複写、転載、翻訳、
転送を禁止します。
但し、「社内向けアンケート作成」が目的の場合に限り、社内転送のみ
許可します。
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次回は4月14日(木)の発行です。お楽しみに! |
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アンケートの作り方が学べるメルマガとして、2005年6月まで計17号を配信していました。 |
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