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Biweekly STUDY
もっと知りたい 聞き方・話し方
人間関係がきっと良くなる「聞き方・話し方のエッセンス」を学べます。
2006 11/15号
満員電車とエレベーター内でのコミュニケーション
人は45センチメートル以内を親密距離と感じます。これは、相手の体温や匂いを感じる距離です。
親子、恋人、夫婦ならこの距離に入ることが許されます。それ以外の人がこの距離内に入ると不快感を覚えます。

しかし、日常どうしても赤の他人がこの距離に入ってくる場面があります。
それは、エレベーターと満員電車です。

不愉快な状況に遭遇したメンバーは、相互に一定の「言い訳行動」をとることで、この状況を心理的に意識しないように努めます。

その場の当事者全員が、お互いに「この不愉快な状況は自分で選択したものではありませんよ。この状況から一刻も早く脱出したい気持ちはやまやまですね。でも今は身動きがとれません。無駄な抵抗はやめて、しばらくはお互いがこの場にいないこととして振舞いましょうね」という「言い訳行動」をとります。

はっきり言うと、お互いを無視します。

ある人は、一心に広告をながめます。天井を見つめる人もいます。目をつぶることで、しばし瞑想に入る(ように見える)人もいます。

自分しかこのスペースにいませんよ。という気持ちのまま目的地に着くためか、降りる際に他人を無視したまま一方的に開いたドアに突進する人がとても多くなっているような気がします。
エレベーターや満員電車のかなり奥にいるのに、ドアの方向にいきなり一方的に押されてびっくりした経験をお持ちの方は、私だけではないでしょう。

長時間、親しくもない他人と親密距離を続けた不満エネルギーが、ドアの方向に向かって爆発するのかもしれません。

知らない他人とコミニュケーションを取ることはそれほど不愉快なことなのだと思います。
「ごめんなさい」と一言声がけをすれば、気持ちよく体を入れ替えて、気分良く出勤できると思うのですが・・・。

今朝、私は降りる際に声がけをしてみました。
「すいません、降ります」
ところが、前の人が私の声を無視して体を入れ替えようとしてくれません。もう一度大きめの声を出した時にはっと気付きました。前の人は白いイヤホンを耳に差していたのです。
今回の教訓は
きくすけ研修
※定員に達し次第、お申込を締め切らせていただきます。
西村隆講師
講師紹介
 西村 隆 氏
■英国プルデンシャルグループのPCAユニバーシティ講師を歴任(コミュニケーション・スキルを担当)。
■現在コミュニケーションスキル研究所主任研究員
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