質問が出ない訳
第29号
「今説明したことについて、何か問題はありませんか?」
グループの誰かが、その日の連絡の終わりに他のメンバーに質問しました。
その時あなたはどう答えますか?
1. |
「ありません」(連絡した人は説明内容について一番知っているはずだからなんとなく⇒ぼんやり聞いていた) |
2. |
「ありません」(せっかく説明が終わったのだからこれ以上打ち合わせを長引かせたくないので⇒時間への配慮) |
3. |
「ありません」(説明についていくつか分からないことがあったけどみんなの前で聞くのは自分だけが分からないことをさらけ出すみたいでかっこ悪いから⇒自分への意識) |
4. |
「ありません」(説明についていくつか理解できないことがあったけど他の人が何も質問しないのに自分だけが質問をするなんて説明した人に気を悪くされたくないから⇒他のメンバーと説明者への意識) |
同じように「質問はありません」という答えがたくさん返ってきても
その理由は様々です。
でもなんとなく不思議に感じませんか?
質問がない理由に注目してください。
「なんとなく」「残り時間」「自分のプライド」「説明した人の配慮」
「他のメンバーへの配慮」色々な理由はありますが、
誰も、肝心の「説明した内容」に意識が行っていません。
質問を引き出すには、工夫が必要なのです。
それがコミュニケーション・スキルです。
スキル1.(言葉によらないスキル)
質問者が、聞き手に対して「質問があるはずがないでしょ」という
ような余韻を残さないように「態度」と「言葉の調子」に気をつける。
スキル2.(言葉によるスキル)
「何か疑問があるとすれば、それはなんでしょうか?」という質問に変える。
この質問の仕方は他のメンバーに大変有効です。
「疑問がある」ことを前提にすることにより他のメンバーが持っている
「疑問を持つのはまずいことだ」というプレッシャーから開放させることができるからです。
教訓:質問が出ない場合は、他のメンバーがプレッシャーを感じているからです。
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